ディープ弟、２億６２５０万円

セクレトセール２０１１の２日目（最終日）が１２日、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで行われた。この日は今春に誕生した当歳（０歳）が上場。ディープインパクトの弟になるウインドインハーヘアの２０１１（牡、父ネオユニヴァース）が、２億６２５０万円の高値で取り引きされた。 　３億超えに沸いた初日の１歳馬に続き、当歳セールの２日目も高額馬が飛び出した。２億６２５０万円の高値が付いたのはウインドインハーヘアの２０１１（牡）。あのディープインパクトの半弟で、父はドバイワールドＣを勝ったヴィクトワールピサと同じネオユニヴァースという超良血馬だ。 　セリは兄ディープの落札価格の７０００万円（０２年セレクトセール）からスタートすると、ひと声で１億円。あっという間に１億５０００万円を超え、１０００万円ごとに上昇した。最後は前日にエアグルーヴの２０１０（牝、父ディープインパクト）を３億７８００万円で購買したグローブエクワインマネージメント（有）が、２億５０００万円（税抜き）で手を挙げたところでハンマープライス。セール２日目とも、同じ購買者が最高額馬を落札した。 　「この馬とエアグルーヴの子は、飛び抜けて素晴らしい。どうしても欲しいというリストの１番目に上がっていました。正直、もう少し競ってくるかと思ったんですけどね」 　競走馬仲介のエージェントである同社の多田信尊代表は、安堵の表情を見せた。半兄ディープは無敗で３冠を制しＧＩを７勝。弟にも大きな期待がかかるが、「兄と比べるのはかわいそう。他の兄（ＧＩＩスプリングＳ勝ちのブラックタイド＝０１年セレクトセールで９７００万円で落札）と並ぶぐらい走って欲しい」と多田氏は控えめ。それでも「牧場で見たときから他馬とは違うオーラがありました。これだけの馬ですから、ファンの皆さんの期待に応えてほしいですね」と、大舞台での活躍を楽しみにする。馬主はこれから最終的に決まるが、エアグルーヴの２０１０と同じオーナーになる可能性が高い。セール一番馬のディープ弟が、２年後のターフで“飛ぶ”姿が待ち遠しい。