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見事な調整力でつかんだ頂点=鍵の1投目で主導権握る―世界陸上・室伏 [ニュース]

集中しきった、いい表情でサークルに向かった。男子ハンマー投げ決勝、室伏の1投目。ハンマーは美しく輝くカクテル光線の中、高く放物線を描いた。いきなり79メートル72の今季自己ベスト。「1投目が重要」。その狙い通り、がっちりと試合の主導権を握った。  横綱相撲だった。2投目は81メートル03、3投目は81メートル24。投げるたびに記録を伸ばしていく。ライバルの外国勢は、室伏の勢いに押されたかのように、5投目まで誰も80メートルを超えられない。室伏は一人別世界を行くかのように完璧な投てきを繰り返す。最終の6投目、パルシュに6センチ差に迫られたが、この段階で世界選手権初の金メダルが決まった。  2004年アテネ五輪金メダル。世界選手権はもう一つ残ったビッグタイトルだった。「ただただ、うれしい。前半でいい記録を出せたのが勝因。父(重信氏)や理学療法士など多くの人の支えのおかげで金メダルを取れた」と充実感に浸った。  「鉄人」も今秋には37歳。09年の世界選手権を腰痛で欠場してからは、出場する大会を絞り込んだ。「1年間ずっと最高の状態を維持するのは難しい。ピークを上手に持って行くのが試合に勝つ方法だ」。昨年はシーズン後半に調子を上げ、8月末に80メートル99。今年は今大会まで78メートル10がベスト記録だったが、言葉通り、大邱に向けて見事な調整ぶりを見せた。  これで、「競技人生の集大成」と位置付けるロンドン五輪代表にも決まった。「来季まで下積みをして、いい形で夏を迎えたい」。王者の笑顔が輝いた。 
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