松井秀6年ぶり週間MVP 通算4度目

米大リーグ機構は２５日、前週の週間最優秀選手（ＭＶＰ）を発表し、ア・リーグは２０日のタイガース戦で日米通算５００本塁打を達成したアスレチックスの松井秀喜外野手が選ばれた。ヤンキース時代の２００５年６月以来、６年ぶり通算４度目の受賞。日本選手の受賞は、昨年９月のイチロー外野手（マリナーズ）以来。 　松井は５試合でトップタイの１２安打を放って打率５割７分１厘、２本塁打、７打点をマーク。２４日のヤンキース戦では４年ぶりに１試合５安打を記録した。 　ナ・リーグは打率５割３分８厘をマークしたキャメロン・メイビン外野手（パドレス）と、打率５割１分９厘、１１打点と活躍したジャスティン・アップトン外野手（ダイヤモンドバックス）が同時に選ばれた。　

横綱阻んだ「全身全霊」、日馬の初心と速攻復活

大相撲名古屋場所１４日目（２３日・愛知県体育館）――大関に上がったころの初心を思い出し、持ち味のスピードを思い出した。 　横綱の８連覇を阻止した日馬富士は肩で息をしながら、「全身全霊でやりました」と語気を強めた。３年前の大関昇進伝達式で誓った言葉が、この四字熟語。「悔いのない相撲を取り切りたい」という思いが感じられた会心の速攻だった。 　立ち合い、すぐに左まわしに手をかけた。命綱を握りしめ、後は終始動き回った。頭をつけて出し投げを連発。じれた白鵬が苦し紛れの下手投げを打ち、腰が伸びた瞬間を逃さず寄り切った大関は、「何があっても（左を）離しちゃだめと思った」と勝因を分析した。 　２年前に初めて賜杯を抱いて以降は苦戦続き。昨年九州場所では右足首のけがで休場にも追い込まれた。師匠の伊勢ヶ浜親方（元横綱旭富士）は「けがをして受け身の相撲になり、体が小さいからまたけがをした」と振り返る。日馬富士から攻めの気持ちが消えたら、１３２キロはただの軽量力士に過ぎない。故障も癒えて稽古量も倍増し、ようやく持ち味を取り戻したのが復活につながったようだ。 　白鵬戦は２連勝。一人勝ち状態の横綱にとって一番の苦手力士が復調すれば、土俵は必然的に活性化する。この１年の成績を見ても、「綱取り」を論ずるのはまだ気が早いが、まずは全勝で千秋楽を締めくくることが、ライバルとなるための第一条件と言っていい。（

なでしこジャパンが世界一

サッカーの女子ワールドカップ（Ｗ杯）ドイツ大会最終日は１７日、フランクフルトで決勝を行い、国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）ランキング４位の日本は同１位で３度目の優勝を目指していた米国と対戦、２－２からのＰＫ戦を３－１で制し、初優勝を飾った。最優秀選手には日本の沢穂希（ＩＮＡＣ）が選ばれた。 　女子はこれまで、五輪とＷ杯の主要国際大会を通じ２００８年の北京五輪で４位になったのが最高成績だった。男子を含めても、サッカーで日本が五輪またはＷ杯で金メダルを獲得するのは初めてとなる。 　日本は過去２４戦で３分け２１敗と白星を挙げたことのなかった米国に対し、持ち前のスピードとテクニックで対抗。後半２４分、米国に先制ゴールを許したが、同３６分、宮間（岡山湯郷）のゴールで追い付き、延長戦に突入。しかし、延長前半、米国のワンバックに勝ち越しゴールを決められたが、延長後半、沢（ＩＮＡＣ）のゴールで再度、追い付いた。 　ＰＫ戦では米国の選手が３人連続で失敗したが、日本は４人中３人が成功した。 　得点王には５得点の沢が輝いた。

ディープ弟、２億６２５０万円

セクレトセール２０１１の２日目（最終日）が１２日、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで行われた。この日は今春に誕生した当歳（０歳）が上場。ディープインパクトの弟になるウインドインハーヘアの２０１１（牡、父ネオユニヴァース）が、２億６２５０万円の高値で取り引きされた。 　３億超えに沸いた初日の１歳馬に続き、当歳セールの２日目も高額馬が飛び出した。２億６２５０万円の高値が付いたのはウインドインハーヘアの２０１１（牡）。あのディープインパクトの半弟で、父はドバイワールドＣを勝ったヴィクトワールピサと同じネオユニヴァースという超良血馬だ。 　セリは兄ディープの落札価格の７０００万円（０２年セレクトセール）からスタートすると、ひと声で１億円。あっという間に１億５０００万円を超え、１０００万円ごとに上昇した。最後は前日にエアグルーヴの２０１０（牝、父ディープインパクト）を３億７８００万円で購買したグローブエクワインマネージメント（有）が、２億５０００万円（税抜き）で手を挙げたところでハンマープライス。セール２日目とも、同じ購買者が最高額馬を落札した。 　「この馬とエアグルーヴの子は、飛び抜けて素晴らしい。どうしても欲しいというリストの１番目に上がっていました。正直、もう少し競ってくるかと思ったんですけどね」 　競走馬仲介のエージェントである同社の多田信尊代表は、安堵の表情を見せた。半兄ディープは無敗で３冠を制しＧＩを７勝。弟にも大きな期待がかかるが、「兄と比べるのはかわいそう。他の兄（ＧＩＩスプリングＳ勝ちのブラックタイド＝０１年セレクトセールで９７００万円で落札）と並ぶぐらい走って欲しい」と多田氏は控えめ。それでも「牧場で見たときから他馬とは違うオーラがありました。これだけの馬ですから、ファンの皆さんの期待に応えてほしいですね」と、大舞台での活躍を楽しみにする。馬主はこれから最終的に決まるが、エアグルーヴの２０１０と同じオーナーになる可能性が高い。セール一番馬のディープ弟が、２年後のターフで“飛ぶ”姿が待ち遠しい。

有村智恵が今季初勝利、諸見里はハーフツアー新記録

「スタンレーレディス・最終日」（17日、東名ＣＣ） 　初日にアルバトロスとホールインワンを同一ラウンドで達成した有村智恵が、10アンダーの首位でスタートしたこの日、前半で５連続を含む６バーディーを奪うなど７バーディー、２ボギーの67とスコアを伸ばし、通算15アンダーで２位の横峯さくらに３打差をつけ、昨年４月のスタジオアリス以来となる今季初優勝、ツアー通算８勝目を挙げた。 　有村は「今週勝たなければ悔しい１週間になると思っていました。初日にああいうこと（アルバトルとホールインワン）があり、いい思い出になりました。１年３カ月ぶりの優勝ですが、その間、いろいろな経験ができ、練習もしてきました。自分のプレーが（被災地の皆さんに）少しでも勇気づけられたらうれしいです」と話した。 　また、３アンダー（27位）でスタートした諸見里しのぶが、１番から７番までバーディー、続く８番パー５でイーグルを奪い、従来のツアー記録、７連続バーディーを上回る８連続バーディー以上のツアー新記録を達成。さらに、前半ハーフのスコア27も従来の29を２打更新するハーフの最少ストローク記録となった。11アンダーで３位となった諸見里は、「ハーフ20台はゴルフ人生で初めて。自分でもドキドキしてプレーしていました。昨日（16日）25歳の誕生日を迎え、今季の後半戦に向け、いいきっかけにしたいと思います」と声を弾ませた。

有村、アルバトロスとホールインワン

女子ゴルフツアーのスタンレー・レディースは１５日、静岡県東名ＣＣ（６５００ヤード、パー７２）で第１ラウンドを行い、２３歳の有村智恵がアルバトロスとホールインワンを同一ラウンドで達成した。 　有村は８番（５０３ヤード、パー５）で第２打を直接カップインさせ、１６番（１３５ヤード、パー３）ではティーショットを直接決めた。 　ツアー関係者によれば、アルバトロスとホールインワンを相次いで達成するのは、男女を通じ国内ツアーで初めて。ツアー競技で有村がアルバトロスを記録したのは、一昨年のフジサンケイ・レディースに続き２度目で、女子では初の複数回達成。ホールインワンは初めて。

オートレース界に１９歳のヒロインが誕生

“男の世界”を守ってきたオートレース界に１９歳のヒロインが誕生した。４４年ぶりに復活した女子レーサー・佐藤摩弥（まや）＝川口所属＝が１２日、川口オート第４Ｒで待望の初白星を挙げた。前日１１日のデビュー戦は２着に敗れたが、この日の２戦目はスタートダッシュから好ペースで逃げて１着。１３日の最終日は第５Ｒに登場、連勝ゴールを目指す。（サンケイスポーツ） 　川口では佐藤の先輩となる森且行（３７）は、０９年に川口のＧＩ開設記念グランプリを制した経験がある川口を代表するレーサーだ。この日の佐藤のハンデを０メートルとすると、現在の森の位置は９０メートル後ろとなる実力差がある。「（佐藤の）受け答えを見ていてもしっかりしている。レースぶりも気迫がすごい。間違いなく伸びてくるよ」とエールを送った。

女子オートレーサー４４年ぶりデビュー 惜しくも２位

４４年ぶりの女子オートレーサーとなる佐藤摩弥選手（１９）が１１日、川口オートレース場（埼玉県川口市）で初出走した。順位は２位に終わったが、平日としては異例の観客数を動員。オッズも一番人気で、“オート姫”誕生を思わせるデビュー戦となった。 　佐藤選手出走時の観客数は、「ビッグレース並み」（同レース場）という約５３００人。単勝オッズも１・０倍と大きな人気を集めた。 　佐藤選手は第４レースに出走。得意のスタートでレースを引っ張るも、ゴール直前にタイヤが滑り、惜しくも２着となった。 　佐藤選手は「焦ってしまい、冷静にレースができなかった」と振り返りながらも、「走りだけでなく精神面でも強い選手になりたい」と意欲を見せた。 　両親や友人が見守る中でのデビュー戦。「手を振っているのが見えて、応援してくれているのを実感した。獲得した賞金は家族のために使いたい」と顔をほころばせた。

福島が女子２００ｍで初Ｖ アジア陸上最終日

８月の陸上世界選手権代表選考を兼ねたアジア選手権最終日は１０日、神戸ユニバー記念競技場で行われ、女子２００ｍは福島千里が向かい風２・２ｍの条件下、２３秒４９で初優勝した。今井沙緒里が２４秒０６で３位に入った。男子２００ｍは広州アジア大会覇者フェミセウン・オグノデが２０秒４１で圧勝し、斎藤仁志は２０秒７５で２位。飯塚翔太は４位だった。

イチロー今季100安打に到達

シアトル・マリナーズのイチロー外野手はこの日、敵地で行われたロサンゼルス・エンゼルス戦に1番ライトで先発出場。3打席目に今季通算100本目のヒットを記録するなど、5打数2安打、1得点で打率を.273に上げた。しかし、マリナーズは3対9で敗れ、4連敗となった。 イチロー今季100本目のヒットは、元チームメートのジョエル・ピネイロ投手から。5回、2ボールからの3球目をとらえると、鋭い打球がライナーでショートの右を抜けていった。しかし、出場89試合目での100安打到達は、キャリア最遅。 マリナーズは、そのイチローの安打のあと、ブレンダン・ライアン遊撃手、ダスティン・アックリー二塁手、ミゲル・オリボ捕手の3連打で2点を返すと、3対4に。しかし、5回裏、トリー・ハンター外野手にこの日2本目の本塁打を許すなどして3対7となると、半ばそこで試合が決まった。 3回裏の判定がマリナーズにとっては不運だった。無死一塁、カウント2－3の場面で、ハンク・コンガー捕手のハーフスイングは、バットの先が回っているように見えたものの、三塁塁審の判定はセーフ。本来ならこのとき、スタートを切っていた一塁走者のマーク・トランボ一塁手は二塁でアウトになり、三振ならば併殺となるところが、逆に無死一、二塁。マリナーズはここからハンターの3ランなどで4点を失った。抗議したエリク・ウェッジ監督はこのとき、退場となっている。 イチローは、6回の4打席目にもレフト前ヒットを放ち、チームが90試合を消化した時点での安打数を101本とした。残りは72試合。 マリナーズ先発のマイケル・ピネダ投手は立ち上がり、5者連続三振という素晴らしいスタートだったが、あの3回の判定でリズムが狂ったよう。5回も四球からピンチを招き、経験不足を露呈した形ともなっている。 マリナーズは、テキサス・レンジャーズがこの日勝利したため、ア・リーグ西地区首位レンジャーズとのゲーム差が6.5ゲームにまで開いた。 イチロー、100安打達成試合数（試合数は出場試合数） ■2001年　6月12日、62試合目 ■2002年　6月16日、66試合目 ■2003年　6月18日、68試合目 ■2004年　6月26日、72試合目 ■2005年　7月3日、80試合目 ■2006年　6月10日、64試合目 ■2007年　6月17日、66試合目 ■2008年　6月29日、81試合目 ■2009年　6月24日、63試合目 ■2010年　6月24日、72試合目 ■2011年　7月9日、89試合目